TOP>シグルイwiki>虎眼流関係者

4.1.虎眼流関係者藤木源之助(ふじき げんのすけ) 声:浪川大輔   本編の主人公。道場では牛股師範に次ぐ腕前を誇る、虎眼流の師範代。寡黙かつ実直な青年。勘も鋭く、わずかな閃きから「流れ星」の骨子となる技法を編み出した。素手での実力も相当なもので、得物持ちの浪人7人を拳のみで再起不能に追いやったこともある。  「天稟の才」を持つ伊良子を討つため凄まじいまでの努力を重ね、遂には自らも怪物と化す執念の剣鬼。  過去に道場破りに来た伊良子に敗北した事に固執しており、仕置きの際に手負いの伊良子に微笑みかけるなど、内に狂気を含んでいると思わせる節がある。  元は百姓の子だったが、没落武士の子を殺めた際に虎眼に拾われた。さらに虎眼の尽力によって士の身分になったという経緯があるためか、虎眼に対しての忠義は異常なものがある。伊良子清玄(いらこ せいげん) 声:佐々木望   藤木の対となるもう一人の主人公。周囲の人間を利用し、高い身分に昇り詰めようとする野心家。天賦の才で虎眼流の秘技を軽々と身につけ、藤木と並び跡目候補の一人と目されていたが虎眼の愛妾いくとの密通が露見し、仕置きを受けて盲目となり、追放された。その後は検校と関わり、虎眼流への復讐を行う。独自の剣術「無明逆流れ」を編み出し、虎眼流の高弟達を血祭りに上げていく。  母が夜鷹(下級の売春婦)という下層の生まれのため、己の出自に対するコンプレックスが強く、異常な出世欲の元となっている。  過去に虎眼流の高弟達が自身の知る身分だけの侍とは違うと気づき、仲間意識を抱いたが、藤木のある一言により屈辱を味わう。そのため特に藤木には強い恨みを持つ。岩本虎眼(いわもと こがん) 声:加藤精三(老境時)/矢尾一樹(壮年時)   岩本家当主であり虎眼流の開祖。「濃尾無双」と謳われた剣の達人。「流れ」や「流れ星」などの技を独自に編み出し、右手の指が一本多いという多指症を駆使した精妙な剣さばきを得意とするが、死闘の末、伊良子により殺害された。  晩年は精神に失調を来し、普段は「曖昧」な状態となっているが、時々正気に返る。  娘に三重がいるが、妻は過去に縊り死にし、愛妾・いくを囲っている。  極めて苛烈な性格で、過去に受けた屈辱は忘れないなど、全体的に暴虐な面が目立つが、過去に藤木が岩本家に引き取られた際には、優しそうな笑みを浮かべていたり、絶命する寸前には三重の姿を見て、「美しゅうなったのう」と涙を流していた。  山口は原作者の南條範夫をモデルにしていると巻末の解説に載せている。牛股権左衛門(うしまた ごんざえもん) 声:屋良有作   道場では虎眼に次ぐ事実上のナンバー2である、虎眼流の師範。身分は郷士。にこやかな風貌を持つ巨漢だが、後に虎眼の刀によって口を裂かれたため、怪異な容貌となった。巨大な木剣「かじき」を通常の太刀の様に軽々と振い、青竹を素手で握り潰すほどの怪力を持つ。  前髪だった頃、並外れた怪力のため敬遠されていたところ、虎眼流を紹介され入門を決めた。掛川への出発前、牛股は許婚のふくとの再会を桜の大樹の下で誓っている。しかし3年後、虎眼流に身を捧げる為に ふく を殺害しており、その責を取って素手による去勢を決行した。  「赤縄」の景では牛股が ふく を刀で両断している描写があるが、「契り桜」の景では大人になったふくが切り倒された桜の切り株を見つめているシーンがある。よって、実際に牛股が斬ったのは ふく との契りの象徴である桜の樹であり、ふく の両断は許婚との別離を決意した牛股の心象風景とも取れる。いずれにせよ去勢を行ったのは事実のようで、藤木や伊良子以上の技前であるにもかかわらず、岩本家の跡目になっていないのはこれが理由と思われる。岩本三重(いわもと みえ) 声:桑島法子   虎眼の一人娘。虎眼からは道場の跡取りを産む種受けとしかみなされていない。純情だが虎眼の娘らしく激しさを内に秘めている。  伊良子に懸想しており後継者が伊良子に決まった日、虎眼によりその場で男女の契りを交わすよう強要された際、伊良子がそれを阻止したことで、想いはより強固なものとなった。  伊良子追放後はショックのあまり拒食症となった時期もあった。いく 声:篠原恵美   虎眼の囲われ者。彼女に関わった者は皆、不幸な目に遭うため、それを童歌として囃し立てられた。伊良子と密通したため、共に追放される。追放後は伊良子と供に賎機検校に仕え、名目上検校の愛妾となる。右胸の乳首は、伊良子がいくに手を出したことを見抜いた虎眼によって引きちぎられ(削り飛ばされ?)、左胸は伊良子の仕置きの時に伊良子の股間を焼き鏝で焼くよう強制された際、伊良子をかばうために自ら焼いている。そして伊良子の復讐の際には背中には眼の無い龍が老虎を屠る様が入墨され、それを見て激昂した虎眼に背中の皮を削がれている。近藤涼之介(こんどう すずのすけ)声:堀江美都子   虎眼流の高弟。まだ前髪の美少年剣士。目録伝授は祖父が虎眼と懇意の間柄だったことによる「義理許し」であるが、侍としての心構えは備わっており、虎眼流を嘲弄した浪人を切り捨てたこともある。藤木を慕っており、剣士としていつかその域に達したいと思っていた矢先、伊良子の復讐劇最初の犠牲者となる。宗像進八郎(むなかた しんぱちろう) 声:大林隆介   元は掛川宿の任侠という経歴をもつ高弟。純粋な技量を元に中目録を授けられた「術許し」の実力者である。戦国時代の武者の様に体中に無数の疵跡がある歴戦の剣士。涼之助死亡後、一応の下手人として立てられた一刀流の檜垣陣五郎を圧倒し討ち取るも、その後、霧の中で出会った伊良子によって殺された。山崎九郎右衛門(やまざき くろうえもん)声:島田敏   虎眼流の高弟。足軽出身。猫科動物の様なぎょろ眼をしている。涼之介にひそかに思いを寄せる。夜中に時折、涼之助の事を妄想しつつ、己の陰茎を口で慰めるという奇癖を持つ(この行動は他の高弟も知っているが、黙認されている)。ほか、町の食事処で虎眼流の悪口(正確には噂話)を漏らした武士二名を「虎拳」で撲殺し、眼球を取り出して食べるなど、奇行に事欠かない。  夜間外出した折に伊良子と遭遇、「流れ」で応戦するも敗死。丸子彦兵衛(まりこ ひこべえ) 声:稲葉実   虎眼流の高弟。足軽出身。牛股に次ぐ怪力を誇る巨漢で、その力は素手で畳を突き破るほど。伊良子と湯屋で対決した際には、正中線を両断されながらも絶命間際に貫手を放ち、壁板を叩き割る執念を見せた。興津三十郎(おきつ さんじゅうろう) 声:小山力也   虎眼流の高弟。身分は郷士。剣術だけでなく学問にも秀でており、藤木に読み書きを教えた。細身ながら指二本で天井にぶら下がるなど、凄まじい力を持つ。伊良子の仕置きリストでの席次では、虎眼、牛股、藤木に続く虎眼流4番目の実力者。虎眼流には数少ない現実主義者でもあり、三重の心の崩壊などの出来事から虎眼流の行く末に絶望し、検校側に高弟の情報を売って伊良子の復讐劇に手を貸していた。検校屋敷から出た所を藤木に発見されたため、藤木から盗んだ技術で逆襲したが、制裁される。根尾谷六朗兵衛(ねおや ろくろべえ) 声:宝亀克寿 伊吹半心軒(いぶき はんしんけん) 声:福田信昭 金岡雲竜斎(かなおか うんりゅうさい) 声:大友龍三郎   「濃尾三天狗」の異名を持つ虎眼流免許皆伝の三人。伊良子から虎眼を守るべく濃尾道場より呼び出された。しかし伊良子が訪ねてきた夜、魔人と化した虎眼によって六朗兵衛と半心軒は胴を真っ二つにされ死亡。行灯の近くにいた雲竜斎は難を免れ、伊良子側に寝返って大金を得、己の道場を開いたとされる。  三名とも登場している中では、最古参の門人達で、牛股よりも更に経歴は長く、免許皆伝を受けている事から「流れ星」の秘伝も体得していると考えられるが、作中で活かされる機会は無かった。雲竜斎は原作の『秘剣流れ星』では主人公の師として登場している。茂助(もすけ)声:塚田正昭   岩本家に仕える老中間。虎眼の死後も岩本家に残った数少ない人間の一人。寡黙であるが、道端で蛇平四郎に呼び止められても動じない程の胆力がある。腕前は不明ながら、伊良子への仇討では、助太刀として牛股らと共に参戦。牛股が敗れると果敢に抜刀して伊良子に挑戦し、討死した。大坪(おおつぼ) 声:徳本恭敏   虎眼流の門人の一人。腕前は「目録」。伊良子入門以前からの門下生であり、虎眼の死後も岩本家に残った数少ない人間の一人。邂逅初日、牛股に追われて逃亡しようとした伊良子を、他の門下生と道場の入り口で阻んだ。伊良子への仇討に助太刀として参戦し、茂助同様の最期を遂げた。
概要| 原作について| あらすじ| 登場人物| 虎眼流関係者| 舟木道場関係者| 検校屋敷関係者| その他の人物| 虎眼流の技法| その他| テレビアニメ| キャスト| スタッフ| 各話リスト| 関連項目| 脚注| 外部リンク|
(C)